DXで重要なのは「D」ではなく「X」
地方都市在住のSE/PM、2児の母です。
ChatGPTの公開以降盛り上がる「人間の仕事がなくなる」界隈。時々もやっとする「DX」についてつらねてみます。
はじめに
DX(Digital Transformation、デジタルトランスフォーメーション)
2004年に提唱されたというこの言葉は、なかなかふわふわして、つかみどころがない。
おかげでしばしば
「結局、DXって何なんですか?」
「正しい定義は何なんですか?」
「これはDXとは言えないんじゃないですか!?」
という議論が始まり、水掛け論が始まってしまうこともある。
Wikiはこちらだが、
学術的、概念的なものに始まり、日本での解釈や細分化、政府が定める「DXなんちゃら」まで、示す抽象度の高さも様々、類似概念との境界も厳密ではない。
2年9か月「DX推進部」に身を置いた人間として、「DX」の取り扱いについて思うところをまとめることで、DX推進部の供養としたい。
2020年、突如広がった在宅ワーク
この時Twitter界隈で見かけた興味深い言葉がある。
ツラいのは「出社」じゃなくて「ワーク」だった
というもの。
世の中が一斉に在宅勤務!方向転換し、通勤時間や混雑から解放された人が増えた。
楽になった、んだけど、やっぱツラい。
ツラいのは「ワーク」の方だったんだー、というのである。
その後ほどなくして見かけなくなったし、これは環境変化への一時的な不安の吐き出し方の一つ(のネタ)で、みんなそれぞれ折り合いをつけて、それぞれの「在宅ワーク」の落としどころを見つけたのだと思う。
本当にワークがつらかった人は既に転職とかしてるだろうし。
これとDXとを重ねてみる。
ツラいのは「デジタル」じゃなく「トランスフォーメーション」の方だったー
そういうことだ。
そう思いませんか?
デジタルか、トランスフォーメーションか
DXとは、そもそも、デジタルの力を使って(業務や働き方などを)変えましょう、というもの。
平たくいうと、こうだ。
デジタルの力を使って : 手段
変えましょう : 目的
デジタル化を進めるためのツールは、有償無償取り混ぜて世の中にあふれている。玉石混交ではあるけども。
各サービスには「これで削減できました!」という導入事例がバンバン掲載されている。
なのになぜうちの会社は変わらないのか。
あなたの組織は、X=トランスフォーメーションが目的になってないからではないですか?
これが第1回の問いかけです。
次回予告
たどり着けないX